VI(ビジュアル・アイデンティティ)って何?
2024.6.14/デザイン
VI(ビジュアル・アイデンティティ)とは、企業やブランドの見た目のことを指します。
たとえば、ロゴやブランドカラー、特定のフォントやデザインなど、企業やブランドで使用されるデザイン全般がVIに含まれます!「VI」すなわちビジュアル・アイデンティティとは、企業やブランドの視覚的表現を指します。これにはロゴ、カラースキーム、フォント、デザインスタイルなどが含まれ、一貫性を持ってブランドのメッセージや価値を伝えたり、ブランドの認識を高めるためのものです。VIは、ブランドの個性や価値観を視覚的に伝え、消費者やステークホルダーに一貫した印象を与える役割を果たしています。
ここからはもう少し詳しく、VIの意味や目的、さらに具体的な事例について掘り下げていきます。
VIは、企業やブランドの見た目だけでなく、そのブランドが何を大切にしているのか、どんな価値を持っているのかを視覚的に表現するものです。
※TRUSNEXで制作したVI事例
VIの目的
VIの目的は、ブランドの認識と記憶を促進し、ブランドイメージを強化することです。
具体的には以下のような目的があります。
1. ブランド認識の向上
VIは、消費者がブランドをすぐに識別できるようにするために重要です。一貫した視覚的要素を使用することで、ブランドを他の競合ブランドと区別しやすくします。
2. ブランドの一貫性の確保
ブランドのすべての視覚的コミュニケーションにおいて、同じスタイルやデザイン要素を使用することで、一貫性を保ちます。これにより、ブランドメッセージがブレることなく、消費者に伝わります。
3. ブランド価値の伝達
VIは、ブランドの価値観やビジョンを視覚的に表現する手段です。適切な色、フォント、デザインを使用することで、ブランドの使命や理念を効果的に伝えることができます。
4. プロフェッショナリズムの強調
統一されたVIは、ブランドや企業がプロフェッショナルで信頼できる存在だということを表現します。整然としたデザインと一貫したビジュアルスタイルは、信頼性と品質の象徴となります。
5. 消費者とのエンゲージメントの強化
魅力的で一貫したVIは、消費者の注意を引きつけ、ブランドとのエンゲージメントを促進します。視覚的に魅力的なブランドは、消費者の記憶に残りやすく、好意的な感情を生むことができます。
VIの開発事例
具体的な企業のVI開発事例を見てみましょう。これによって、VIがどのように企業やブランドのイメージを形成しているかが分かります。
LeicaのVI
LeicaのVIは、シンプルかつクラシックなデザインが特徴的です。ロゴは赤い丸に白い文字で「Leica」と書かれており、シンプルでありながら一目でわかるデザインです。シンプルでありながら一目でわかるデザインです。このロゴは、Leicaのカメラが持つ高品質と信頼性を視覚的に表現しています。LeicaのVIは、製品に対する高い品質を強調し、シンプルで統一的なデザインを特徴としています。これは、Leicaのカメラやアクセサリー、広告、店舗内装など、様々な場面において一貫性のあるビジュアル体験を提供することで、Leicaのブランドイメージを確立しています。LeicaのVIは、特定のデザインスタイルや色彩、フォントを使用して、視覚的な認知度を高めることで、Leicaの製品やサービスを強力にブランド化することを目的としています。その結果、Leicaは、カメラ愛好家やプロのカメラマンから高い支持を集めています。
[出典] Leica公式HPより
クロネコヤマトのVI
クロネコヤマトのVIは、シンプルで認識性の高いロゴと、そのロゴを活かした独自のデザインが特徴的です。クロネコヤマトのロゴは、黒い猫が子猫をくわえているもので、見た目がシンプルでありながら、記憶に残りやすいデザインになっています。このロゴは、同社の迅速で安心な配送サービスを視覚的に表現しています。
また、クロネコヤマトのロゴは、トラックや配送センターなどにも使用され、一貫性のあるビジュアル体験を提供しています。例えば、クロネコヤマトのトラックの側面には、黒猫マークが大きく描かれています。これにより、クロネコヤマトの輸送サービスの安心感や信頼感を視覚的に表現し、顧客からの信頼を獲得しています。クロネコヤマトのVIは、シンプルで認識性が高く、ロゴのデザインを生かした独自のデザインが特徴的です。これにより、クロネコヤマトは、高品質な配送サービスのイメージを確立し、国内外の多くの顧客から信頼されています。
[出典] クロネコヤマト公式HPより
FedExのVI
FedExのVIは、通常二色で構成されています。「Fed」部分は青または紫で表現され、「Ex」部分はオレンジ、緑、赤など異なる色が使用されることがありますが、主にオレンジが一般的です。これらの色は、それぞれの事業部門を表すために使い分けられています。例えば、FedEx Expressは紫とオレンジ、FedEx Groundは紫と緑などです。
ロゴのフォントは、シンプルでモダンなサンセリフ体を使用しています。このフォントは、視覚的にクリーンで読みやすく、信頼性とプロフェッショナリズムを強調します。このロゴの最大の要素は、「E」と「x」の間に隠された矢印です。この矢印は、ポジティブな動き、前進、そして迅速なサービスを象徴しています。この巧妙なデザイン要素は、デザイナーのLindon Leaderによって意図的に組み込まれました。多くの人々はこの矢印を一見して気づかないため、発見することで視覚的な驚きを提供します。
ロゴ全体は非常にシンプルであり、複雑な装飾を避けています。これにより、視覚的にすぐに認識でき、さまざまなサイズや媒体で再現が容易です。このシンプルさが、FedExの信頼性、効率性、迅速なサービスというブランドメッセージを強調しています。
[出典]FedEX公式HPより
AmazonのVI
ロゴの最も特徴的な部分は、「a」から「z」まで伸びる矢印です。この矢印は、Amazonが「a」から「z」まで、つまりあらゆる種類の商品を取り扱っていることを示しています。また、矢印がスマイル(にこやかな口元)の形をしていることで、顧客満足度の高さを象徴しています。Amazonが顧客に対して満足のいくサービスを提供することを強調しています。さらに、矢印の形状は、会社が常に前進し、成長し続けるという理念を反映しています。
ロゴ全体は非常にシンプルでありながら、多くの情報を伝えることができます。シンプルなデザインにより、視覚的に覚えやすく、さまざまなサイズや媒体で再現が容易です。また、色と形のバランスが良いため、プロフェッショナルでありながらフレンドリーな印象を与えます。
Amazonのロゴは、そのシンプルで効果的なデザインによって、ブランドの多様性、信頼性、顧客満足度を強調しています。黒とオレンジのカラーパレット、シンプルなフォント、そして「a」から「z」までの矢印を巧妙に組み合わせることで、視覚的に強力なブランドアイデンティティを確立しています。このロゴは、Amazonが提供する広範な製品とサービスを象徴し、顧客に対するブランドの理念を明確に伝えています。
[出典] Amazon公式HPより
VI構築プロセス
具体的には以下のような目的があります。
1. 調査・分析
VIは、企業やブランドの現状を把握し、ターゲット市場や競合他社の分析を行います。この段階では、企業の強みや弱みを明確化し、SWOT分析などの手法が用いられます。
2. シェア・理解
次に、企業やブランドの理念やビジョン、ミッションを理解し、それを関係者全員と共有します。この段階では、ワークショップやミーティングを通じて、関係者の意見やアイデアを集め、一貫した方向性を見出します。
3. システム構築
シェア・理解の段階で得られた情報をもとに、VIの方向性を確定します。この段階では、具体的なデザインコンセプトやカラースキーム、フォントなどを決定します。
4. 言語化
確定した方向性をもとに、企業やブランドのメッセージやストーリーを言語化します。これにより、VIが単なるビジュアルデザインではなく、ブランドの本質を伝えるためのツールとして機能します。
5. デザイン開発
言語化されたメッセージやストーリーを基に、具体的なデザインを開発します。この段階では、ロゴやカラースキーム、フォント、パッケージデザインなど、さまざまなビジュアル要素が制作されます。
5. 展開・運用
最後に、開発されたデザインをさまざまなメディアやツールに展開し、運用します。この段階では、広告やウェブサイト、商品パッケージなどにVIを適用し、一貫したブランドイメージを確立します。
まとめ
VIは、企業やブランドの見た目だけでなく、そのブランドが何を大切にしているのか、どんな価値を持っているのかを視覚的に表現するものです。
適切なVIを構築することで、ブランドの認知度を向上させ、消費者に強い印象を与え、信頼感を高めることができます。また、競合他社との差別化を図り、視覚的な一貫性を保つことで、ブランドイメージを強化することができます。
これからも、街で見かけるロゴやデザインに注目してみてください。
きっと、新しい発見があるはずです!
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